食農体験とは
食農体験とは、住民や観光客、外国人などの消費者が食や農業に関する「体験」というカタチで、その地域の魅力を感じ取ることです。これにより、その地域の農産品や食品、料理はより魅力的になり、その地域への愛着度は高まります。
このように体験によって地域の魅力を伝えることが「食農体験」です。四季によって異なる自然の中で、地域特有の文化や歴史に触れ、住民とコミュニケーションを交わすことで、食と農、そして地域に対する理解が深まっていきます。食農体験ネットワーク協議会とは
平成27年度、ブランド総合研究所では農林水産省の委託事業の一環で、全国の道の駅や農産物直売所、体験ファームなどで食と農にまつわる体験を行っている施設の実態調査を実施しました(約1,000か所)。
アンケートからは、食育体験や料理体験などをメニュー化したいが人材不足や知識不足、そして収益や集客などの面で課題があり、なかなか実践につながらないという声が多くありました。また、季節によって変動があり収益性も低く、集客へのアピールの仕方がわからないなど、なかなかビジネスモデルとして育たない課題がありました。一方、消費者ニーズ調査(約20,000人)では、体験を通すことで、その地域の農産品や食品、料理はより魅力的になり理解を深めてもらえることがわかりました。
四季によって異なる自然の中で地域特有の文化や歴史に触れ、様々な体験を通すことで、食と農、そして地域に対する理解が深められる可能性が高まる食農体験を全国で普及・推進するため、食農体験ネットワークでは、食農体験に付加価値をつくれる人材の育成(食農体験ソムリエ)、農林漁業関連者向けの研修・セミナー、実態・消費者ニーズ調査、食農体験情報発信などを行っています。
食農体験ネットワーク登米協議会について
食農体験ネットワーク協議会の登米支部です。宮城県登米市(迫町新田地区)において、観光ビジネスを持続的に活動できる体制の確立を的として活動しています。当会は登米市、株式会社ブランド総合研究所、有限会社伊豆沼農産の3団体が構成し、体験を観光コンテンツとして磨き上げる取り組みおよび情報発信等の取り組みを行い、登米市の地域の活性化につなげることを目的として活動しています。
【地域資源活用のコーディネーター育成事業・食農体験ソムリエ研修】
食農体験ソムリエとは、地域資源(食・農・自然・文化・歴史等)を組み合わて、地域の 魅力と来訪者をつなぐ体験を企画・提案するスキルをもったアドバイザーや実践者です。本研修では、食農体験の基礎知識、地域資源の活用方法およびビジネスノウハウを学習し、食農体験プログラムの 企画提案の方法を身につけることができます。
◎こんな方におすすめ
・地域資源を活かした体験プログラムを企画できるようになりたい方
・食育や体験教室の開催に関心のある方
・地域の魅力を伝えられるようになりたい方
※食農体験ソムリエは食農体験ネットワーク協議会が認定する資格です。認定施設で研修を受けることで取得することができます。
※伊豆沼農産は東日本唯一の資格認定施設です。 受講をご希望の方はお問合せください。
◎研修概要
■定員:8~20名(20名以上はご相談ください)
■所要時間:1.5日
(1日目)農と食、テーマ別実習、体験プログラム実習、体験プログラムの作り方
(2日目)体験プログラム作成演習、プログラム発表
■料金(資格認定料含む):22,000円/人 ※学生割引有り。詳しくはお問い合わせください。
■支払い方法:現金(請求書後払いはご相談ください)
■申込期限:ご希望日の1カ月前まで
<食農体験ソムリエについて> 詳細はこちら(外部サイトにリンクしています)
活動概要
【令和5年度の活動】
日本一の渡り鳥が訪れる、ラムサール条約湿地「伊豆沼・内沼」で、自然の中で野鳥と長期間過ごす「ワイズユース体験(新たに構築)」を行い、インバウンドをターゲットにプレミアムな滞在ツアーを造成し販売まで行った。
地元ガイドによる野鳥観察、野外テントを設置しての野鳥観察、水魚や昆虫などの観察(漁業体験)などを通して、伊豆沼の自然を学ぶとともに、自然製法で作った野菜や米、伝統的な食文化と伝統文化を味わう体験を通して、登米の魅力を感じてもらいファンになってもらうことを目的とした。【令和2年度の活動】
就職氷河期世代を含む潜在的就農希望者が農山漁村を知り、農山漁村の生活を体験することを通じて、将来的に農山漁村で農林水産業に就業するためのきっかけをつくることを目的として、食農体験ネットワーク地域協議会を中心とした全国6地域において農林水産業の体験研修を実施。農山漁村を知ってもらい、就業や移住を見据えたプランを各々に考えてもらう機会を創出した。研修生は15日間の研修を受け、具体的な食・農の実務やノウハウを取得した。
【平成30年度の活動】
前年度に実施した人材育成、体験プログラムの開発の磨き上げを行った。新たに農泊の受入れを検討したいという農家からの相談も増え、他地域での取組を実際に体験してもらうための先進事例調査、農泊登録のための研修会を実施した。そのうちの2軒は、東北風土マラソンというイベント時、試験的に農泊の受入れを行なうなど、登米地域における農泊推進のきっかけをつくることができた。
【平成29年度の活動】
登米市の農泊における現状と課題について、多面的、専門的に市場の動向や評価等の調査分析を行うとともに、住民の意識醸成と併せて農泊推進に向けた戦略構築と推進体制を図りながら、近隣市域の多彩な魅力ある観光資源も含めて農泊につないでいくことを目的とした取組を行った。人材育成のための研修やセミナー、マニュアル作成、体験プログラムの開発など具体的な内容を重ね、登米地区の農泊推進につなげた。
お問い合わせ
ご不明な点やご質問がありましたら、ぜひお気軽にご連絡ください。
Copyright 2015